気持ちを知る

感情を言語化するには?今の気持ちに近い言葉の探し方

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感情を言語化したいときは、「うれしい」「悲しい」「腹が立つ」など、大まかな言葉から始めてみましょう。「心地よいか、不快か」「気持ちが高ぶっているか、静まっているか」を手がかりに、もう少し近い言葉を探します。たとえば同じ怒りでも、「いら立つ」「納得がいかない」「怒りがこみ上げる」では書き残す内容が変わります。今夜は下の一覧から言葉を1つ選んで、出来事と一緒に一行だけ書いてみてください。

「今日は疲れた」「なんとなくもやもやする」。日記にそう書いて、筆が止まったら、すぐに別の言葉へ直す必要はありません。そこから少し書き足してみます。やることが多くて焦っているのか。頼まれ方に不満があるのか。それとも、終わってほっとしているのか。

きれいな文章にまとめるより、今の気持ちに近い表現を仮に置いてみましょう。紙の手帳でも、スマホのメモでもかまいません。

感情を細かく言い表す意味

感情の違いを細かく捉える力は、心理学で「感情分化」や「感情の粒度」と呼ばれます。2015年の研究レビューでは、感情を細かく区別する人は、強い苦痛を感じたときに、自分を損なうような対処を取りにくい傾向が報告されています。言葉を増やせば必ずそうなる、と示したものではありません。

感情に言葉をつける行為自体を調べた研究もあります。UCLAの研究者らによる2011年の論文では、不快な画像に関連する言葉を選んだ場合、ただ画像を見た場合より、本人が報告する苦痛が小さくなりました。ただし、画像を見る実験であり、日記の効果を直接調べた研究ではありません。感情を言葉にすることが、気持ちを扱う助けになる可能性を示す手がかりとして読んでください。

日常で書く際の参考には、厚生労働省の「今の気持ちを書いてみる」があります。自分なりの言葉で、人に見せない前提で書く方法を紹介しています。文章が難しければ、絵や書きなぐりでもよいとしています。

言葉を探すための2つの問い

イェール大学の感情知能研究センターが開発したMood Meterは、感情を快・不快とエネルギーの高低で4つに分けて捉える道具です。ニューハンプシャー大学の解説を参考にすると、次の2つが言葉を探す手がかりになります。

  1. 心地よい感じですか、不快な感じですか。 両方あれば、今はどちらが強いかを考えてみます。
  2. 気持ちが高ぶっていますか、静まっていますか。 そわそわする感じか、力が抜けている感じか。体の感覚も添えてみましょう。
エネルギーが低いエネルギーが高い
心地よい安心している、満ち足りているわくわくする、誇らしい
不快寂しい、気落ちしているいら立つ、気が気でない

この表と次の一覧は、言葉を選ぶための例です。Mood Meterの公式な日本語訳や、感情を判定する表ではありません。同じ「うれしい」でも、静かな喜びなのか、飛び上がりたいほどなのかで、近い場所は変わります。自分の感覚に合わせて使ってください。

気持ちを表す言葉の一覧

まずは近そうなまとまりを1つ選んで、言葉を眺めてみましょう。ぴったり来なければ、「少し」「かなり」「まだ」を添えてもかまいません。

不快で、気持ちが高ぶっているとき

いら立つ、腹が立つ、納得がいかない、悔しい、じれったい、焦る、落ち着かない、気が気でない、そわそわする、緊張している、身構えている、圧倒されている、怖い、びくっとする、うろたえる、怒りがこみ上げる

不快で、力が出ないとき

悲しい、寂しい、心細い、気落ちしている、がっかりしている、取り残された気がする、傷ついている、むなしい、やるせない、後ろめたい、申し訳ない、気まずい、うんざりしている、退屈している、気が重い

心地よく、静かな気持ちのとき

ほっとしている、安心している、くつろいでいる、穏やか、満ち足りている、満足している、気が楽、のんびりしている、温かい気持ち、ありがたい、いとおしい、しみじみうれしい

心地よく、気持ちが弾んでいるとき

うれしい、楽しい、わくわくする、心が弾む、待ち遠しい、胸が高鳴る、夢中になっている、興味が湧く、希望を感じる、やる気が湧く、誇らしい、自信がある、晴れやか、舞い上がっている

強さを変えて探す

同じまとまりの中で、表現の強さを変えてみる方法もあります。次は言い換えの例で、決まった段階ではありません。

大まかな気持ち少し感じるときの例強く感じるときの例
怒り少しいら立つ怒りがこみ上げる
悲しさなんとなく寂しい胸が詰まるほど悲しい
怖さ少し身構える怖くてたまらない
喜びじんわりうれしい飛び上がるほどうれしい

気持ちが混ざっているときは、2つ書く

1つに絞れないときは、そのまま2つ並べてみましょう。以下は日記のために作った例です。

  • ほっとしたけれど、寂しい。 担当していた仕事を引き継いで、肩の荷が下りた。でも少し寂しい。
  • うれしいけれど、気後れする。 新しい役割を任されてうれしい。期待に応えられるか気になる。
  • 懐かしくて、切ない。 実家で昔の写真を見て、楽しかった頃を思い出した。
  • うらやましくて、悔しい。 友人の知らせを喜びたいけれど、自分と比べてしまった。

「ほっとした」の後ろに「まだ少し心配」と書き足してもかまいません。違う気持ちを消さずに残しておきます。

言葉が出ない日は、体の感覚から

感情の名前が見つからなければ、先に気づいたことを書いてみます。ニューハンプシャー大学の解説では、感情は考え方、エネルギー、体の感覚、行動の一時的な変化として表れることがあると説明されています。

次は書き始めの例です。

  • 体の感覚: 「帰りの電車でも、ずっと肩に力が入っていた」
  • 力の入り方: 「疲れているのに、そわそわして座っていられない」
  • 今したいこと: 「帰ったら、しばらく誰とも話さずにいたい」

そこから「緊張が残っているのかも」「今は気疲れしている感じ」と、仮の言葉を添えてみましょう。体の感覚だけで感情を決めつける必要はありません。「まだよく分からない」で終えても大丈夫です。

感情の種類を全部覚える必要はありません

感情はいくつあるのでしょうか。カリフォルニア大学バークレー校が紹介した2017年の研究では、800人以上が2,000本以上の短い動画を見たときの反応を分析し、27の感情カテゴリーを見いだしました。また、それぞれの感情の間には連続的なつながりがあると報告されています。

これは動画への反応を調べた1つの研究です。「感情は全部で27種類」と決まったわけではありません。日記では数を覚えるより、今日の気持ちを表す言葉を1つ借りてみるところから。

一行日記に、出来事と言葉を残す

手帳の日付の横や、スマホのメモに「何があったか+どんな気持ちか」を一行で書いてみましょう。次はすべて架空の例文です。

大まかな書き方少し具体的にした例
今日は疲れた。会議で話を遮られて悔しかった。帰り道も引っかかっている。
もやもやする。急な頼まれ事を断れず、自分にも少しいら立っている。
普通の日だった。夕食の後、ゆっくり手帳を開けてほっとした。
いい日だった。先延ばしにしていた連絡ができて、すがすがしい。

「少し」「まだ」のような言葉も残しておきましょう。「悲しい」と「まだ少し寂しい」なら、後で読み返したときの受け取り方も違います。

書き始める習慣については、ジャーナリングのやり方で一行から始める手順を紹介しています。1つの出来事についてもう少し長く書きたい場合は、エクスプレッシブライティングのやり方も参考にしてください。

何日分かたまったら、同じ言葉が続いていないか、ほかの言葉が合いそうな日はないかを読み返してみます。厚生労働省の案内でも、書いた文章を読み返すことで、それまで思いつかなかった選択肢に気づけると説明されています。日記でも、言葉を探し直すきっかけにしてみましょう。

ティーハウスで一行書く

Bium Tea Houseは、その日の気持ちを短く残す心の日記アプリです。気持ちに合わせて5つのティーカップから1つを選び、出来事のステッカーを添えて、一行、あるいはもう少し長く書けます。次に訪れたときには、メイが日記を読んで残した短いメモ(AI生成)が日記帳に挟まっています。

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